月と祈り

寝る前、子どもたちは必ず月を探す。ベッドに入る夜の9時頃に、月はちょうど寝室の窓から見える位置に浮かんでいる。カーテンを開いて月を見ては、一言声を掛ける。明日も楽しく過ごせますように。今日はなんであんなに赤いのだろう。あそこの雲が光ってるから、月が後ろにあるんだね。物心ついてから自然とついたその習慣は、子どもたちにとって、眠る前の祈りの時間なのだった。