雨が止めば小さな図書館は開く

4月は雨が多かった気がするが、5月ももしかして雨続きなのだろうか。もしや梅雨が早まった?せっかく今年の桜は開花が遅めで、入学式でも満開の桜と一緒に写真が撮れたというのに。一年でもっとも気持ちのいい春がどんどん削られてしまう。夏と冬しかない国となっていく。

雨が多いと自宅前にリトルフリーライブラリーが出せない。誰も気にしていないかもしれないが、もはや本箱を自宅前に出すことは私のルーティンになっている。朝、子どもたちが登校するタイミングで本箱を出す。看板をセッティングする。植木鉢で本箱の周りを囲み、少しでも華やかな雰囲気を演出する。今は紫とピンクのデイジーが元気に咲いている。この子たちを見てあげて、と花を心で撫でながら家に戻る。だーれも気にしないだろうけど、家の前を小さなパブリックスペースとして開くのは楽しい。

「店は開いていることが大事」と言われる。お客さんの出入りが少なくても、いつもお店が開いていることが、町の人の安心感を生み出す。このリトルフリーライブラリーもそんな想いで続けるつもりだ。雨が止んだら、また小さな図書館はそっと開かれる。