あちらの岸へ

私は心配症だ。初めてのことをする場合、とにかく調べまくってしまう。それでも安心できなくて、結局やらない…のではなく、だんだん心配するのが面倒くさくなり、見切り発車で始めてしまう。心配症のくせに面倒くさがり。これでなんとかやってきた。

来週、初めて作った本をイベントで販売することになった。イベントの開催を知ったのが一昨日で、申し込んだのは昨日だ。少し迷ったが、3月に雨天中止になったイベントのために準備しておいた物たちがそのまま部屋の片隅で待機中なので、せっかくだから陽の目を見せてあげよう、と参加を決めた。今年は「本を作る」が1番の目標だった。それは2月に達成した。なので次は「読んでもらう、届ける」経験をしてみたい。ささやかな一歩かもしれないけど、人前に出て自分の本を売るなんて、今までの自分では考えられない。心配と不安が川のように目の前を流れていく。じゃぶじゃぶと流れの中に入り、渡り切ったとき、向こう岸には何があるのだろう。楽しみでもある。